こころを動かす写真


趣味でぱちりぱちりと撮るようになってからもう何年になるか。

ここに載せていない写真を含め、たまに上手だと褒めてくださる方はいるものの、とてもとても人様からお金を頂戴して写真を撮る腕はない。時折自分の目にとまったものを記録にとどめたり、何か撮りたいものがあってフラットで書ける程度である。

ずっと昔に写真の講座のようなものを受けていた頃に、「あなたの作品」といわれてちょっとした衝撃を受けた。世間知らずだったとはいえ、「写真は物事をありのまま写し撮るものだ」とずっと考えていた私にはショックだったのだ。素人が楽しみで撮る写真であれば、その全く反対を行くのが報道写真である。第二次世界大戦直後に Life 誌の表紙を飾ったアルフレッド・スタンゼンスタット氏の「勝利のキス (V-Day in Times Square) はあまりにも有名だ。技術的な優劣はもちろんだが、プロの写真とは自分の写真に「意図」あるいはもっと大げさに言えば「魂」を込めることがプロの写真のプロと言われるゆえんであろう。

報道の世界では毎年、「世界報道写真コンテスト」というものが開かれ、前年の報道写真の中で特に優秀なものに賞を与えることになっている。今年の大賞は、トルコで大使を殺害した殺人犯の殺害直後の写真。
全国7カ所で開催される予定だが、現在、恵比寿の東京都写真美術館で展示がおこなわれている

http://www.asahi.com/event/wpph/outline.html

私自身は、イラクの内戦に関連したある一枚の写真を見て、涙が止まらなくなってしまった。戦争や紛争、難民といったテーマも多いので決して軽くはない。ただ、こころを動かされる写真を見てみたいのなら、訪れてみる価値はあると思う。

カテゴリー: 写真

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